ミラフレキとは?種類や特徴、選び方などを解説!

ミラフレキSS
ミラフレキMF
ミラフレキSD
ミラフレキCD

ミラフレキとは

ミラフレキとは、未来工業から販売されているCD管やPF管などの合成樹脂製可とう電線管のブランド名を指します。金属管と比べて曲げたり、加工したりするのが容易といったメリットがあり、適切に使用すれば施工時の作業負担が軽減され、効率化にも繋がります。

そのため、ミラフレキは、コンクリート埋設や隠蔽・露出配管など幅広い用途で使用されており、電線・ケーブルを保護したり、障害物を避けて施工したり等、電気工事においては必要不可欠な存在です。

合成樹脂製可とう電線管は、ミラフレキ以外にも様々なメーカーからいろいろなブランド名(パナソニックのパナフレキや古河電工のプラフレキなど)で販売されていて、それぞれ名称や特徴などが異なりますが、主な用途に大きな違いはありません。また、形状やサイズ、性能についてもJIS規格で決まっているため、メーカーによる違いもありません。

ミラフレキの種類と特徴

一口にミラフレキといっても、その種類やバリエーションは様々あります。
主なミラフレキの種類としては、「ミラフレキSS」「ミラフレキSD」「ミラフレキMF」「ミラフレキCD」があり、それぞれ異なる特徴を持ち、用途に応じて使い分けられています。

ミラフレキSS

ミラフレキSS

ミラフレキSSは、品番「MFS」で表記される単層構造のPFS管です。

PF管には、自己消火性素材で作られた単層のPFS管と合成樹脂製の内管に自己消火性素材の外管を合わせた複層のPFD管の2種類があり、「ミラフレキSS」は前者になります。

屋内の露出・隠蔽配線や屋外配線(雨線内・雨線外)、コンクリート埋設、地中埋設(ケーブル、弱電、小勢力回路のみ)など幅広い用途に使用できますが、「ミラフレキSD」や「ミラフレキMF」と比べると耐候性では若干劣ります。

サイズは14~54までで、ベージュ・ミルキーホワイト・グレー・黒の4色があり、各色でサイズが少し異なります。収納している電線の区別が容易な「ライン入」タイプや容易に入線できる「呼び線入」タイプ、2本が1セットになっているので速く加工できる「だるまミラフレキSS」など用途に応じた便利な製品もあります。

ミラフレキSD

ミラフレキSD

ミラフレキSDは、品番「MFD」で表記される複層構造のPFD管です。

用途に関しては「ミラフレキSS」と同様に、屋内の露出・隠蔽配線や屋外、コンクリート埋設配線などに使用できます。ミラフレキSSより耐候性が高いため、長時間直射日光に晒されるような場所への施工にはこちらを用いるほうが望ましいといえます。

サイズは16~28まであり、色は通常のベージュと、経年劣化による変色の少ないハイグレードタイプであるミルキーホワイトの2種類があります。

ミラフレキMF

ミラフレキMF

ミラフレキMFは、品番「MF」で表記され、「ミラフレキSD」同様、複層構造のPFD管(二層管)ですが、「ミラフレキSD」より、さらに耐候性に優れています。

屋内やコンクリート埋設はもちろん、耐候性が高いため、屋外や太陽光発電設備への配線にも向いており、施工場所を選ばないのが最大の特徴といえます。

サイズは14~42まであり、色はベージュ、ミルキーホワイト、グレー、黒の4種類で色によりサイズが少し異なります。中でも、黒色は特に耐候性に優れており、太陽光発電の屋外配線に最適です。

ミラフレキCD

ミラフレキCD

ミラフレキCDは、品番「MFCD」で表記されるCD管です。

CD管はコンクリート埋設専用の合成樹脂製可とう電線管で、耐候性が低く、耐燃性・自己消火性もないため、屋外で使用するとすぐにボロボロになってしまいます。

そのため、コンクリート埋設専用とされており、基本的に屋内や屋外での配線には使用できません(ケーブル保護管としての使用は可能)。

サイズは14~54まであり、色はオレンジ色のみで、PF管に比べると安価に購入できます。入線に便利な「呼び線入」タイプもあります。

ミラフレキの選び方と比較のポイント

ここでは、施工場所や工事目的に合ったミラフレキの選び方について解説していきます。
適切なミラフレキを選ぶためにはあらかじめ、どのような場所に設置するのか、どのような施工が必要かを把握しておかなければいけません。

紫外線に晒されることの少ない屋内での工事であれば、「ミラフレキSS」や「ミラフレキSD」でも問題ありませんが、強い直射日光を浴びる場所や季節による寒暖差の大きい場所では耐候性の高い「ミラフレキMF」を選ぶほうがいいでしょう。「ミラフレキCD」はコンクリート埋設以外でも、ケーブルや弱電回路の保護管としてなら屋内や屋外での配線にも使用できますが、耐燃性・自己消火性がないため、やはりPF管を使用するほうが望ましいといえます。

各ミラフレキの特徴を次の表の通りまとめましたので、目的に合った適切なミラフレキを選ぶ際の参考にしてみてください。

ミラフレキの選び方と比較のポイント

*1 絶縁電線(IV線)の場合は使用不可。
*2 ケーブル・弱電流電線・小勢力回路の保護管としてなら使用可能だが、メーカーも推奨はしていない。

収納する電線の太さと本数に応じたサイズ選定を行う!

ミラフレキのサイズを選ぶ際は、中に収納する電線の太さや本数に応じた適切な管のサイズを選びようにします。許容量を超える電線を収容すると、放熱を阻害してしまい、電線の許容電流(電線・ケーブルに安全に流せる電流の上限)が低下して異常発熱を起こす恐れがあります。

そのため、事前に収容する電線の種類や本数を決めておき、ミラフレキのサイズや管数はそれに応じたものを用意してください。

使用する電線数に応じたサイズの選定を行う

引用元:CD管・PF管施設場所、施工要項

ミラフレキを使用する際のポイント

ミラフレキ同士の接続などを行う際は、必要に応じて接続部品の購入も検討してください。

ミラフレキにはボックスに接続するためのコネクタや管同士の接続に使用するカップリング、金属管など異種管との接続に用いるジョイントやアダプター、天井等への引き込みに使用するエンドなど様々な接続部品があります。種類は多岐にわたるため、どのような工事に使うのかを事前に把握して、適切なものを取り揃えるようにしましょう。

複雑な場所への引き込みで曲がり数が多い場合や距離が長くなる場合は施工が困難になったり、完成後のメンテナンスや交換作業にも手間がかかってしまう可能性があります。そうした場合、適度にボックスを設けることでメンテナンス等の手間を大幅に減らせます。

工事前には施工場所をよく確認し、どういった接続部品が必要になるか、完成形をイメージできるのが理想的です。

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